Defrayウイルス削除方法
Defray ランサムウェア・ウィルスとは?
Defray ランサムウェア、病院や企業を攻撃する
Defray ウィルスは、被害者のファイルを AES-256 アルゴリズムで暗号化しようと目論む、ファイル暗号化タイプの脅威と定義されます。そのキー自体は RSA-2048 で暗号化されます。このマルウェアは現時点では主にイギリス とアメリカで広がっています。以下はこのマルウェアの主な特徴です:
- AES-256 および RSA-2048 のアルゴリズムを組み合わせてデータを暗号化
- 身代金 $5000 を要求
- 主に選り抜きの企業、教育機関、また病院を狙う
- フィッシング・サイトおよび .doc ファイル経由で拡散
- スタートアップ回復の無効化、およびタスク・マネージャーのコマンドを監視
- シャドウ・ボリューム・コピー を削除
このマルウェアはフィッシング技法を使用して拡散されている所も見つかっています。さらに、サイバー犯罪者は glushkov@protonmail.ch、glushkov@tutanota.de および igor.glushkov.83@mail.ru の 3 つのメール・アドレスを提示しています。
メールのドメインから、この詐欺師はロシア語を話す者ではないかと推測できますが、身代金メモは洗練された正しい英語のスタイルで記述されていることから、これは単なる牽制ではないかと思われます。身代金メモのメッセージに書かれている警告には関係なく、弊社では Defray マルウェアを除去されることをお勧めします。FortectIntego または Malwarebytes ならこのプロセスのお役に立つでしょう。
このマルウェアは世界中のあらゆる企業をターゲットにしているのとは異なり、選りすぐりの企業を数社選んでいることから、詐欺師あるいはそのグループは組織化されており、WannaCry や Petya.A の場合のように世界的な混沌をもたらすよりは、お金を巻き上げることを目的にしているようです。 現在、Defray 暗号化ウィルスはアメリカとイギリスの医療機関および企業をターゲットにしています。
未解決の疑問点
ターゲットになったユーザーが感染した .doc ファイルをクリックすると、組み込まれたビデオ・メッセージを含んでいると思われる見せかけのメッセージが表示されます。ランサムウェアを有効化するためには、被害者がそのビデオを起動する必要があるのです。マルウェアは病院をターゲットにしているため、ファイルには「Patient Report (患者報告書)」というタイトルが付けられています 。
面白いことに、このマルウェアは 8 月 15 日には既に検出されていました。その時点では、感染している .doc ファイルには映像によるプレゼンテーションを含む動画と思われるものが含まれていました。マルウェアにこの名が付いたのは、defrayable-listings.000webhostapp[.]com というリクエスト・コマンドによります。さらに、マルウェアが数々の異なるファイル形式をターゲットにすることも分かっています。このマルウェアは特定のファイル拡張子を付加することはないようです。
Defray ランサムウェアは他にも FILES.txt および HELP.txt の 2 つのファイルも残していますが、内容は同じものです。メッセージにはなんら誇張的な警告も書かれていません。以下は短い抜粋です:
パニックにならず、内容を読んで IT 部門に連絡してください。
Your computer has been infected with a virus known as ransomware. All files including your personal or business documents, backups and projects are encrypted.
Encryption is very sophisticated and without paying a ransom you won’t get your files back.
You could be advised not to pay, but you should anyway get in touch with us.
Ransom value for your files is 5000$ to be paid in digital currency called bitcoins.
If you have questions, write us.
If you have doubts, write us.
If you want to negotiate, write us.
マルウェアの配布率は低いまま
この暗号化タイプのマルウェアはアメリカとイギリスの選りすぐりの企業や教育機関、また医療機関のみをターゲットにしているため、配布率はまだ低いままですが、それでもかなり多様な伝送技術を採用しています。
主にスパム・メールで広がっているのです。ですから、このマルウェアが含まれているファイルが、あたかも公的機関から送られてきたかのような名前になっている可能性があるため、注意が必要です。また、ファイル名が請求書のような名前の場合もあります。そのようなメールには正しい認証情報が掛けていたり、タイプミスがあったりします。
フィッシング・サイトにも Defary ハイジャッカーが置かれていることがあります。このトロイを近づけないためには、ご使用中のセキュリティ・ツールを最新版に更新する必要があります。このようなプログラムを何種類か用意しておく方が賢い判断といえるでしょう。それでは、Defray の除去に進みましょう。
Defray マルウェアの除去
どのランサムウェアの開発者も、サード・パーティのデータ復元ツールを使用しないよう警告しています。しかし、他の方法があるのです。実際、このマルウェアの洗練度が高いため、まだご利用いただける Defray Decrypter はありません。
それでも、Defray ウィルスは急いで除去すべきです。マルウェア除去ユーティリティが起動できない場合は、以下のガイドをご利用いただけます。このウィルスはシャドウ・ボリューム・コピーを削除しますが、バックアップ・コピー からデータを復元することができます。このページの末尾に、いくつかおすすめできるツールをあげておきましたのでご利用ください。
手動 Defrayウイルス削除方法
ランサムウェア: セーフモードにおける手動によるランサムウェアの駆除
マルウェアによりマルウェア除去プログラムを起動できない場合は、Windows を再起動して Safe Mode にしてください。そうすれば Defray の除去を完了することができます。
重要です! →
一般的な PC ユーザーの方には手動による駆除ガイドはやや難しく感じられるかもしれません。正しく実行するためには IT に関する詳しい知識が求められ (重要なシステムファイルが削除され、あるいは破損した場合、Windows 全体の感染に繋がる恐れがあります)、さらに完了までに何時間もかかる場合があります。そこで、上述の自動的なメソッドの使用を強くお勧めします。
ステップ 1。「セーフモードとネットワーク」に移動する
手動によるマルウェアの駆除はセーフモード環境で行うのが最適です。
Windows 7 / Vista / XP
- スタート > シャットダウン > 再起動 > OK の順にクリックします。
- PC がアクティブになったら「詳細ブートオプション」ウィンドウが表示されるまで F8 ボタンを複数回押します (機能しない場合は F2、F12、Del などを押してみてください – マザーボードのモデルにより異なります) 。
- リストでセーフモードとネットワークを選択します。
Windows 10 / Windows 8
- スタートボタンをクリックして設定を選択します。
- スクロールダウンして更新とセキュリティを選択します。
- ウィンドウの左側で回復を選択します。
- 今度はスクロールダウンしてPCの起動をカスタマイズするを見つけます。
- 今すぐ再起動をクリックします。
- トラブルシューティングを選択します。
- 詳細オプションに移動します。
- スタートアップ設定を選択します。
- 再起動を押します。
- ここで 5 を押すか、5) セーフモードとネットワークを有効にするをクリックします。
ステップ 2. 怪しいプロセスをシャットダウンする
Windows タスクマネージャーはバックグラウンドで稼働しているプロセスをすべて表示できる便利なツールです。マルウェアがプロセスを実行している場合は、それをシャットダウンしなければなりません:
- キーボードの Ctrl + Shift + Esc を押して Windows タスクマネージャーを開きます。
- 詳細をクリックします。
- バックグラウンドプロセスセクションまでスクロールダウンし、怪しいものを探します。
- 右クリックしてファイルの場所を開くを選択します。
- プロセスに戻り、右クリックしてタスクの終了を選択します。
- 有害なフォルダのコンテンツを削除します。
ステップ 3. プログラムスタートアップをチェックする
- キーボードで Ctrl + Shift + Esc を押して Windows タスクマネージャーを開きます。
- スタートアップタブに移動します。
- 怪しいプログラムの上で右クリックして無効化を選択します。
ステップ 4. ウィルスファイルを削除する
PC の中で、あちらこちらにマルウェア関連のファイルが見つかることがあります。以下はその見つけ方のヒントです:
- Windows の検索ボックスにディスククリーンアップと入力して Enter を押します。
- クリーンアップするドライブを選択します (既定により C: がメインのドライブで、有害なファイルはここにありそうです)。
- 削除するファイルリストをスクロールして以下を選択します:
Temporary Internet Files
Downloads
Recycle Bin
Temporary files - システムファイルのクリーンアップを選択します。
- 他にも以下のフォルダ内に隠れている有害なファイルを探してみてください (Windows 検索ボックスで以下のエントリを入力して Enter を押します):
%AppData%
%LocalAppData%
%ProgramData%
%WinDir%
終了したら、PC を通常モードで再起動します。
System Restore を使用して Defray を削除
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手順 1: Safe Mode with Command Prompt へコンピュータを再起動
Windows 7 / Vista / XP- Start → Shutdown → Restart → OK をクリック.
- コンピュータがアクティブ状態になったら、 Advanced Boot Options ウィンドウが表示されるまで、 F8 を何度か押下します。
- リストから Command Prompt を選択
Windows 10 / Windows 8- Windows ログイン画面で Power ボタンを押下します。 その後、キーボードの Shift を押し続け、 Restart をクリックします。.
- ここで、 Troubleshoot → Advanced options → Startup Settings を選択し、最後に Restart を押下します。
- コンピュータがアクティブ状態になったら、 Startup Settings ウィンドウの Enable Safe Mode with Command Prompt を選択します。
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手順 2: システムファイルと設定の復元
- Command Prompt ウィンドウが表示されたら、 cd restore を入力し Enter をクリックします。
- ここで rstrui.exe を入力し、もう一度 Enter を押下します。.
- 新しいウィンドウが表示されたら、 Next をクリックし、Defray が侵入する前の復元ポイントを選択します。選択後、 Next をクリックします。
- ここで Yes をクリックし、システムの復元を開始します。
おまけ: データの復元
上記のガイドは PC から Defray を除去するために役立つはずです。暗号化されたファイルを復元するには、uirusu.jp のセキュリティ専門家が用意した詳しいガイドを使用されることをお勧めします。ファイルが Defray によって暗号化された場合、それらを復元する方法はいくつかあります。
Data Recovery Pro とは?
このツールは感染したファイル、および失われたファイルを復元するお手伝いをするものです。Defray ウィルスに感染したファイルの回復にも役立つでしょう。
- Data Recovery Pro をダウンロード;
- Data Recovery のセットップの手順に従い、プログラムを PC にインストールします。
- 起動後、PC をスキャンして Defray ランサムウェアにより暗号化されたファイルを探します。
- それらを復元します。
最後に、クリプト・ランサムウェアから身を守るよう、常に気をつけてください。Defray やその他のランサムウェアからコンピュータを守るためには、 FortectIntego や SpyHunter 5Combo Cleaner 、 Malwarebytes などの評価が高いアンチスパイウェアを使用してください
あなたにおすすめ
政府のスパイ行為を許してはいけません
政府は利用者のデータの追跡あるいは市民へのスパイ行為に関しては多くの問題を抱えています。そこで、このことを考慮に入れて、怪しい情報収集の行いについて学びましょう。インターネット上では完全匿名にすることにより、迷惑な政府系の追跡行為を避けましょう。
オンラインにアクセスするために違うロケーションを選択し、特定のコンテンツ制限もなく、オンラインに接続して欲しいものにアクセスする時、別の場所を選択することができます。 Private Internet Access VPN を使用すると、ハッキングされるリスクがなく、簡単にインターネット接続をお楽しみいただけます。
政府の他の迷惑な当事者によりアクセス可能な情報をコントロールし、スパイ行為を受けずにオンラインサーフィンをお楽しみください。不法行為に関与しておらず、また自分のサービス、プラットフォームのセレクションを信頼していたとしても、自分自身の安全性を常に疑い、 VPN サービスを使用して予防的措置を講じておきましょう。
マルウェアの攻撃に遭った場合に備えて、バックアップファイルを作りましょう
コンピュータを使用していると、サイバー感染や自分のうっかりミスによりいろいろなものを失くして困ることがあります。マルウェアによって生じるソフトウェアの問題や暗号化による直接的なデータの損失から端末の問題や恒久的なダメージに繋がる恐れがあります。そんな時に適切な 最新のバックアップ があれば、そのような場面に遭遇しても簡単に元通りに回復して仕事に戻れます。
端末に何か変更を加えたらバックアップを取っておけば、マルウェアが何かを変更したり端末の問題が原因でデータの破壊やパフォーマンスの低下が発生した時点に戻すことができるため、バックアップの作成は不可欠です。元に戻せる機能を利用して、日常の、あるいは毎週ごとの習慣としてバックアップを取るようにしましょう。
なにか重要なドキュメントやプロジェクトの前のバージョンを取ってあれば、ストレスや障害も防げます。マルウェアが突如として現れた場合に大変便利です。システム復元には Data Recovery Pro をぜひご利用ください。